キャタピラー、パーク24、ディアジオ(日経ビジネス2019年6月17日号~7月15日号)

今週は、東洋経済と日経ビジネスから面白かった記事を数点。

オープンイノベーション(日経ビジネス2019年7月15日号)

キャタピラー、売上高4割減からの復活

正直、特集記事のオープンイノベーションはありきたりな内容で面白くなかったのだが、キャタピラーの特集が面白かった。2012年から2016年までの4年間で売上高が4割も落ち込んでいたとは知らなかった。営業利益率もコマツの方が高かったとは。まあ、ターンアラウンドの方策はリストラや不要施設の売却、IoTの推進など目新しいものはなかったのだが、この記事を読んで思ったのはコマツはすごいということ。明治HD、味の素、花王、コマツは常時監視をしているのだが、チャンスがあったら購入を検討したい。

新規事業という病(日経ビジネス2019年6月24日号)

パーク24のカーシェアリング

今号の特集は失敗事例がたくさん載っていて面白かったが、その中でも特にパーク24は成功事例として取り上げられていた。内容は、駐車場スペースを機動的に需要に応じてカーシェアのスペースにもでき戦略の幅が広がるという既出の話だが、おっと思ったのが会員数。法人個人合わせて119万人らしい。2018年4月現在で、法人個人の割合は4:6だったので、個人会員を72万人とすると月額基本料金の1,030円だけで、7.4億円を稼いでいることになる。カーシェアは、有望なサブスクリプションビジネスと言えますね。

社長の辞めさせ方(日経ビジネス2019年6月17日号)

ビームサントリー、統合後の課題

ビームの売上高4,200億円あるが、日米がほとんどで新興市場のシェアはゼロらしい。これを30年までにサントリー全体で3,200億円をめざしているとのこと。蒸留酒メーカーという点では、イギリスのディアジオへの投資を考えている。ディアジオの売上高は2兆4500億円と圧倒的。この巨人に対抗するのはとても厳しそう。また、アルコールメーカーは現在の大麻合法化のトレンドに敏感だということ。確かに、娯楽の一つとして大麻が認められたらアルコールからのスイッチング現象が起きかねない。ただ、サントリーは日本メーカーであるがゆえに、日本の規制に縛られこのトレンドをビジネスにするのはとても大変。ディアジオの大麻ビジネスへの関りを調べてみると、カナダの大麻メーカーと協議を始めているという記事を見つけた。習慣性の高い商品を扱う会社は投資先として有望だと思うが、アルコール・大麻というカテゴリーなら、サントリーではなくディアジオだろう。