米企業の予想EPSの伸びとS&P500の関連性

最近、アメリカの景気と株価の先行きを警告する記事が増えてきました。そもそも、昨年くらいから長短金利差が逆転して以降、この種の話は出ていました。

ただ、個人的には株価は企業の業績を反映するものである以上、企業業績が好調であれば株価もそう簡単に下がっていかないだろうという考えがあります。一方で、株価は将来の見込みを織り込むものであり、ただ単に業績が好調だけでは株価は上がりません。あくまで、業績の伸びが重要であり、その意味で予想EPS前年比というのはとてもいい指標だと考えています。

米企業の予想EPS前年比

日経平均の予想EPS前年比は、日経新聞のサイトから簡単に計算できるのですが、S&P500の活用可能な過去データは見つけることができませんでした。そこで、先日の日経新聞のこの記事に掲載されていたデータを使って簡易的に見てみることにします。

 

何とか縮尺を合わせて、予想EPS前年比とS&P500の動きを併せて見れるようにしてみました。15年、16年にも予想EPS前年比が0%を下回ることが続いたのですが、見てわかる通りS&P500はヨコヨコにはなるものの下落トレンドに移ることはありませんでした。

 

今回がどちらのパターン化が分かる術はありません。それならできることは、急落時にはしっかり長期的に持ちたい企業を拾っていくことだと思っています。15年、16年の時も$2100程度から$1900程度まで、額にして$300、率にして14%程度ほどの下落は発生しています。

 

今回は$3000から15%とすると$2500程度となり、2018年後半に起こった下落程度ということになります。

下落相場に突入するのか、大きなレンジ相場なのかは後になるまでわかりませんので、予想EPS伸び率が上向くまでは、暴落時に買うということを徹底していきたいと思います。

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日経平均の予想EPS前年比

日経平均の予想EPS前年比は、一度記事にしていますが日経平均のサイトから無料で必要なデータを取得し自分で計算することができます。現在のところ、2018年4月までは前年比30%弱の水準であったのが、3月期決算が発表された5月には15%程度の水準に急降下しています。その後、8月くらいには20%程度に回復するのですが、2019年初めには5%程度までさらに急落します。

 

2018年5月のタイミングで一旦逃げることができたら、昨年後半の下げは回避することができました。足元では、一瞬2019年5月初めに0%を付けた後、すぐに5%程度の水準に回復しました。米株と同様、今後の動きは誰にもわかりません。こちらも暴落時には買うということを徹底していきたいと思います。

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※赤線が予想EPS前年比。青線が日経平均。