アーリーリタイアに続く道

会社員をやっていると、恐らく、誰でも1回は考えたことがあるだろうアーリーリタイア。最近、会社に対していろいろと思うことがありアーリーリタイアを真剣に考え始めました。ただ、いろいろと事情がありあと9年はこの会社で働く必要があります。(義務ではないですが、金銭面的に9年はいた方がいい。キャリア的には5年くらい。)

同時に、子供二人もまだ小さいため流石に今すぐにアーリーリタイアは考えれません。9年後というのは上の子が大学生になるころで子育てが半分終わったタイミングということで丁度いいのかもしれません。

 

ということで、これから定期的に自分の資産チェックを兼ねてアーリーリタイアに至る道を考えていきたいと思います。9年間という長期計画なので、同時にこのブログも継続させていくという目標でもあります。

FIRE movement

私のアーリーリタイアを考える前に、今、アメリカでムーブメントになっているらしいFIRE movementについて。

これは、何の略かというと、Financial Independence Retire Early(経済的独立と早期退職)となります。Wikiによると2018年頃に流行り始め、ある調査によると45歳以上のアメリカ人富裕層の11%がこの現象を聞いたことがあるそう。これで流行っていると言えるのか不明ですが。。。

ただ、日本でもアーリーリタイアで検索すると様々なブログがヒットすると思います。それと同じですね。

WikipediaによるとFIRE movementは、1992年発売のYour Money or Your Life written(Vicki Robin)がオリジナルらしいです。ただ、よく知られているのは2011年から始まったカナダ人のPeter AdeneyさんのMr. Money Mustacheというブログ。この方、夫婦それぞれの年間収入$67,000(二人で$134,000)を貯めて、30歳時点で$200,000相当の持ち家(ローン無し)と資産$600,000でアーリーリタイアしました。そして手持ちの$600,000を原資に年間4%の投資利回りで$24,000の年間生活費を想定したみたいです。この原資で30歳でリタイアというのは老後も考えると、自分にはできないですが今後も経済が伸びる前提で、様々な資産も増える前提のアメリカだからかもしれません。

 アーリーリタイアの条件

さてアーリーリタイアを検討するにあたって、何よりも必要なのが人生の予想キャッシュフロー表です。私は、人生を今から退職までの第1ステージ、退職から59歳までの第2ステージ、60歳から64歳までの第3ステージ、65歳以降の第4ステージに区切って考えてみることにしました。

前提条件は以下の通り。
  • アーリーリタイア後は資産を崩すのではなく投資利回りなどの何らかの資産からの収益で生活費が賄える。
  • 退職時の住宅ローン残高、子供二人の大学生までの学費、予備資金は運用資産とは別に確保。(元本確保型で運用を検討)
  • 65歳以上の生活費は、9年後までの厚生年金及びその後は国民年金満額と仮定した受給予定額を見込む。
  • 60歳から65歳までは、60歳から受給できる確定拠出年金を見込む。
  • 退職目標は今から9年後。
第1ステージ(今から退職まで)

第1ステージでの目標は、シンプルです。アーリーリタイアができる資産を貯めること。当たり前ですね。もう少し具体的にみると、以下の二つになります。

  1. アーリーリタイア後の日常生活費を運用利回りで賄うための資産を組み立てる。
  2. 日常生活費以外の臨時支出(住宅ローン、子供の教育費など)を運用資産以外に確保する。

やはり、子供が二人いて一人は大学生になったとしても、もう一人はまだまだ小さい中でアーリーリタイアするためには、家族を説得するためにも上の二つの条件は欠かせません。

なお、これを達成するために今後9年間で必要な資金は、給料から55%、手持資産からの配当金で27%、毎年のプラスのキャッシュフローからの追加投資分からの配当金で12%、残りは退職金で賄える計算であり、今の手持ち資産が減っても配当金が維持される限り達成できる見込みとなりました。

第2ステージ(退職から59歳まで)

ここで59歳で区切った理由は、60歳から確定拠出年金の受給が可能となるからです。所得控除にもなり運用益非課税の確定拠出年金は、まだiDecoと名称が変わる前から夫婦で積み立てており、60歳までの合計積立額はかなりの額になる見込みです。この積立金は所得控除の対象となることから、アーリーリタイア後も個人型として夫婦で満額積立てる見込みであり、この積立額は第1ステージで確保する2番目の臨時支出の中に含めています。

この確定拠出年金の受給方法は、一時金としてもらう方法と年金としてもらう方法の二通りありますが、受給時には税金がかかるためその時の税制を考慮して最適な受給方法を検討する必要があります。

さて、前置きが長くなりましたが、この第2ステージではある程度、第1ステージで貯めた資産を食いつぶすことになります。見込みでは、2番目の臨時支出用の資産は5百万円を残して59歳までにすべて使い切る予定ですが、今より生活支出を上げなければ1番目の資産は配当金のみ使い、元本には手を付けなくていい見込みです。

ただ、せっかくアーリーリタイアをするのであれば、旅行など遊びに使うお金も確保したいところです。このお金をどれだけ見込むかは今後、夫婦での話し合いになりそうです。

第3ステージ(60歳から64歳まで)

第2ステージでも少し書きましたが、確定拠出年金の受給が可能となり公的年金が開始する前のこの5年間は、確定拠出年金をあてにすることになります。とはいっても、第1ステージで貯めた1番目の日常生活費を賄うだけの配当を生み出す資産はあるので、この確定拠出年金は完全な余剰分となります。20代から積立てた合計なので、資産の大幅な値下がりさえなければ十分な額が手に入る予定です。

第4ステージ(65歳以上)

今から9年間はサラリーマンを務めると、厚生年金は23年間加入することになります。退職後も国民年金は満額支払うとして、23年間の厚生年金と合わせて計算すると夫婦での月額受給見込額は22万円となりました。幸いサラリーマンの給料が比較的いいため、予想以上にもらうことができます。

さらに、日常生活費を賄うだけの資産もあり、第3ステージで受給する確定拠出年金の余剰も見込むことができます。

公的年金が現在の計算通りの貰えるかどうかは、非常に怪しいところですが、ここまで第1ステージから第3ステージまで目標を達成し続けているとすれば、公的年金に頼らずとも十分な生活ができると思っています。

結論

このように4つのステージで見たところ、一番厳しいのは第2ステージとなります。まあ、当たり前ですね。子供が成人する前にリタイアしようとしているため教育費が嵩むのが大きな理由です。一方で、第2ステージを過ぎると第3ステージ、第4ステージは余裕が出てきます。ただ、あまり年を取ってから余裕が出てきても年齢を理由にできることも狭まりそうですので、バランスを考えてどこまで第2ステージでの余裕を作るのかは検討していきたいところです。

 

今後は、1カ月おきに第1ステージで定めた目標資産への進捗状況をレビューしていきたいと思っています。

 

最後に、Peter Adeneyさんの現況というか豆知識はこちら。

  • リアルの引退は2005年。今現在は、44歳。
  • 2011年から始めたブログの年間収益は$400,000!
  • 30歳のリタイア時に生まれたばかりの息子さんが一人
  • 奥さんとは2018年末に離婚(Amicable Separationで引き続き一緒にいるそう)