アメリカでのクレジットカードの賢い利用方法

アメリカに引っ越してきてほぼ3年がたちます。最初の2年は留学でしたのでSSNが作れず、申請できるクレジットカードも限られていました。昨年からステータスが就労に変わったので、クレジットカードヒストリーをSSNに紐づけて約9ヵ月が経ちました。

そろそろ、クレジットカードヒストリーもたまってきたので、今のカードより効率のいいカードに申し込むべくいろいろと検討をしてみます。

何のために貯めるか

ここは結構重要です。ただ、以下の選択肢から自分の旅行スタイルに合わせて選ぶことになると思います。ポイントが貯まりやすいという理由だけで選ぶと、使う方法がないということにもなりかねません。

  • 航空系マイル・・・ANAマイル、JALマイル、米系など外資系航空会社のマイル
  • ホテル系マイル・・・Hilton、Hyatt、Marriott・SPG・Ritz Carlton

私は日本にいたときは、ANAカードでANAマイルを貯めていました。ただ、使いにくいんですよね航空系マイル。

  • 会社勤めだと、繁忙期の旅行になるためマイルがそもそも取りにくい
  • 家族全員分の席をマイルで押さえるのが難しい
  • マイルを使うと時間帯が微妙な便になることが多く、限られた休みではもったいない
  • 平日に休みを取ったら特典航空券はとりやすいけど、そもそもお金を出して買っても安い

上記の問題を解決するために、私はANA Skyコインに変えて普通に航空券を買っていました。これをすることで、ANAゴールドカードだと、リボ払いをつかって100円=1ポイント1.3マイルとなり、ANA Skyコインの交換レートが1マイル1.6円のため、100円が2.08円(還元率2.08%)となります。

で、アメリカでの使い勝手を考えるとホテルでのポイントを使った宿泊目的で貯めるのがいいかなと思っています。

  • アメリカでのホテルは3大系列系が無難。

日本だと民宿とか旅館とか大手系列ではない魅力的な宿がたくさんありますが、アメリカでそれを見つけることは困難なうえ、小さな宿に泊まるときの最大の魅力である食事が期待できません。それなら、施設が豪華で安定している大手チェーンということになります。

  • 行先によって利用可能な航空会社が異なり一つのマイルでカバーすることが困難

アメリカは広いため都市によって航空会社ごとの得意不得意があり、どれか一つのマイルを貯めたら全土がカバーできるということがありません。

  • 家族全員分の航空券をマイルでとるのはかなり厳しい

これは、日本と同じ事情ですね。家族4人分を特典航空券で押さえるのは厳しいです。

どうやって貯めるか

アメリカではポイントのため方は大きく二つあります。正直、この二つは別物と考えて方がよく、日常利用で使うカードを保有するのとは別に、自分が将来使うホテルや航空会社を検討して、戦略的に入会ボーナスを狙うと旅行代が節約できると思います。要は、将来の旅行代に使えるポイントを入会ボーナスという形でもらう戦略ですね。

  • 入会ボーナス

日本と異なるものとしてアメリカは入会ボーナスが多いというのがあります。そのため、多くのアメリカのクレジットカードを紹介するブログでは、この入会ボーナスのみを比較しておすすめを紹介しています。これは、ある意味合理的で、3年程度で帰国する駐在員は、最初の1年はクレジットカードヒストリーの構築が必要ですので、実質2年程度しかカードを使うチャンスがありません。2年だけであれば、日常生活でいかに貯めるかよりも、入会ボーナスで一気に高ポイントをゲットした方がいいわけです。

2年間で申し込める数にも限りがあるため、選択肢がなくなるということもなく申し込み続けることができるのではないでしょうか。

  • 日常利用

所謂、日常的なクレジットカードの利用で1ドルあたりどれくらいのポイントが貯まるのかに注目したカード狙いです。大体、還元率は2%くらいなので、年間2万ドル使うとして1年間で400ドル分くらいの航空券代になります。ホテルだと、Hyattは3万ポイントで最上級カテゴリーに宿泊できるため、おおよそ2万ドルで最上級カテゴリー1泊ということになります。

どこのホテル系列にするか

ホテルポイントを狙うとすると、やはり、どこでもあって使い勝手のいいHyattかHiltonかMarriottということになります。

  • Hilton

ポイントは変動制のためカテゴリーという概念がありません。5,000ポイントから95,000ポイントの間で無料で宿泊できます。ただ、Point & Moneyというシステムでポイントとお金での支払いを組み合わせて使うことができます。例えばハワイだと、50,000~60,000ポイントが最多のポイント帯となります。

一方、貯めるためにはですが、Amexポイントが一番効率よく貯めることができます。1,000Amexポイントが2,000Hiltonポイントとなります。

また、Hiltonカードを保有することで得られるベネフィットとしては、次のとおりです。

Amex Hilton Ascend

年会費95ドル、初回ボーナス125,000ポイント、Hilton ゴールド会員資格、プライオリティパス・ラウンジ年10回利用資格(本会員+ゲスト3名で入室可能)、Hilton利用時12倍、レストラン・ガス・グローサリー時6倍、その他3倍

Amex Hilton Aspire

年会費450ドル、初回ボーナス150,000ポイント、Hilton ダイヤモンド会員資格、2泊の無料週末宿泊特典、プライオリティパス(ゲスト1名)、Hilton Resort クレジット250ドル、エアライン・クレジット250ドル、Hilton利用時14倍、Amex Travel・航空券・レンタカー・レストラン時7倍、その他3倍

ゴールドとダイヤモンドの比較

ダイヤモンド会員とゴールド会員の違いは、エグゼクティブラウンジくらいでしょうか。

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  • Hyatt

3万ポイントで最上級カテゴリーのランク7に泊まることができます。Chaseポイントから1000:1000でポイント移行することができます。

Hyattカードを保有することで得られるベネフィットは以下の通り

World of Hyattクレジットカード

年会費95ドル、初回ボーナス60,000ポイント、Discoveristステータス資格、カテゴリー4以下の無料宿泊1泊、Hyatt利用時4%、公共交通機関・レストラン・航空券など2%、その他1%

Discoveristと他の資格の比較

ほとんど違いはないように思いますが、そもそも無料の朝食がつくのがSLHホテルかハイアットプレイスしかありません。

https://world.hyatt.com/content/gp/ja/member-benefits/compare-tiers.html

  • Marriott

Marriottは、日本では一番人気かと思われるSPGカードが有名ですね。ただ、日常利用でうまくポイントが貯まるカードがアメリカでは見つからず今回は対象外としたいと思っています。日本に帰ることがありましたら、検討してもいいかもしれません。

 

AmexかVisaか

上記で見た通り、HiltonはAmex、HyattはVisaということになるため、日常使いカードも選択肢が分かれます。Amexの場合、Preferredカードが第1候補ですが、ポイントをすべてHiltonポイントで使う場合、Hiltonのホテルカードも選択肢に入るのではないでしょうか。

例えば、Preferredカードで一番ポイントがもらえる条件の月30回利用をクリアしてグローサリーの場合、1ドルで4.5Amexポイントもらえます。これをHiltonポイントに移行すると9Hiltonポイントとなります。
ただ、これは月30回利用をクリアしたうえで年間6,000ドルまでという条件があります。また、グローサリーは高還元ですが、その他は最大でも1.5倍にしかならず、Hiltonポイントで3倍換算です。

一方で、Hiltonのホテルカードはそもそもグローサリー6倍なので、どんな時でも1ドルで6Hilton貯まります。また、レストランや航空券など旅行関係は7Hiltonポイント貯まるうえ、その他も3倍とPreferredカードと同等なります。

ただ、Hilton Aspireは年会費450ドルなので、エアラインクレジット250ドルと2泊無料宿泊が活かせないと無駄な年会費となります。

  • Amexの選択肢1:Amex Everyday Preferred

・年会費95ドル、入会ボーナス15,000ポイント、Hiltonポイントへの移行1,000:2,000

・グローサリー3倍(6,000ドルまで)・ガス2倍・その他1倍(月30回利用で1.5倍)

  • Amexの選択肢2:Amex Hilton AscendとAspireの2枚使い

・年会費545ドル(95+450)、入会ボーナス275,000Hiltonポイント

・Amex Travel・航空券・レストラン7倍

・グローサリー・ガス・6倍、その他3倍

  • Chaseの選択肢1:Sapphire Preferred、Freedom、Freedom Unlimited

・年会費95ドル、入会ボーナス90,000ポイント、Hyattポイントへの移行1,000:1,000

・トラベル・レストラン2倍、Chase Travel利用時25%増し

・四半期ごと特定カテゴリー5倍(大抵、1~3月ガス、4~6月グローサリー、7~9月レストラン、10~12月デパート、Wholesale Clubs、Chase Payが加わるときもある)

・すべての利用が1.5倍

メリットデメリット

 

さてこれで条件が出そろいました。まずは、ChaseとAmexのメリットとデメリットを比較してみたいと思います。

AMEX

〇ホテルカードで朝食が付く

〇ホテルカードで最上級のダイヤモンドクラスとなる。

×CostcoなどVisaしか使えない店で使えない

VISA

〇VISAなのでどこでも使える

×ホテルカードで朝食はつかない

×ポイントの魅力が低い。全部ホテルポイントに換算すると、HiltonポイントはHyattの半分の価値とみなせる。そうだとしても、Hiltonホテルカードは、その他カテゴリーで3倍つく。Chaseの場合は、Freedom Unlimitedで1.5倍と同等。トラベル・レストランは、Hilton7倍でChaseは2倍。グローサリーはFreedomで5倍になる3か月だけは、Chaseの方がお得。

どっちのカードにするか

ポイントをホテル宿泊のために使うのであれば、Amex Hilton AscendとAspireの2枚使いがいいと思います。一方で、ポイントをキャッシュのように使いたいのであれば、ChaseでためてChase Travelで使ってもいいかもしれません。ただ、Chase Travelで購入できる航空券等の価格が、他の予約サイト等で購入するサイト同じ値段であればですが。

私はというと、決めかねています。ハワイへ転勤の話が少しだけあるので、もしそれが実現したらホテル宿泊一択なのですが。。。