住むところ暮らす街

最短で7年後の2026年末、遅くとも9年後の2028年末でのアーリーリタイアを考えているわけですが、アーリーリタイア後の住む場所を決めかねています。もちろん、そんな先のこと今決めれないという話もありますが、住む場所って連続すると思うんです。特に、子供が高校までは子供の学校事情もあり頻繁に住むところを変えるわけにもいきません。

そうすると、子供がまだ就学年齢でアーリーリタイアを計画している我が家は、アーリーリタイア前の住居から考えて住む必要があります。

さらに、賃貸にするか分譲にするかなど場所以外にも様々なファクターがあります。最近、いろいろと考えてある程度まとまって、現時点での結論を出せると思ったので書いてみることにしました。

ライフステージの変化

やはり、住居選びで欠かせないのがライフステージの変化でしょう。子供が小学生の時と独立して家を出ていった後では当然、求める要因が全く違います。ですので、まずは、我が家におけるライフステージを下のように分けてみました。

・アーリーリタイア前

・アーリーリタイア後

 1.上の子の大学進学まで

 2.下の子の大学進学まで

 3.下の子の大学進学以降

 1.アーリーリタイア前

この時点では、会社の通勤があるため、あまり選択肢は多くなく優先順位は次の通りとなります。

1.会社に通える場所(東京都心に1時間以内)

2.子供の教育環境が整っている場所

3.暮らすのに快適な環境

 1番は当たり前ですね。本当は30分以内としたいところですが、住環境や金銭面的な折り合いがあるので1時間以内で探そうと思っています。

子供の教育環境については、基本的には中学までは公立、高校からは私立も選択肢という考えですので、公立の教育環境が整っているところは最低条件となります。

今、現在の候補地は鎌倉。歴史ある街に住みたいと常々思っていたこと、海街Diaryを見たことから鎌倉が断然有力候補の一つとなっています。公立中学も崩壊してなさそうですし、高校も横浜の私立も十分に通学圏内です。

唯一のネックは東京都心までの通勤が大変そうなこと。電車の所要時間は50分ほどみたいですが、鎌倉の横須賀線がとても混むみたいです。乗り換えがないのはいいのですが、50分立ちっぱなしはしんどそうです。有料のグリーン車は片道770円。1カ月20日とすると、往復で3万円程になります。行きだけ使うとしても1.5万円。実質家賃+3万円を住居コストとして考えた方がいいでしょう。

しかも、鎌倉はやはり人気なだけあって家賃も東京都市部とさほど変わりません。この家賃を出すなら十分に会社から30分以内の都区内に住むことができます。それにグリーン車の3万円が加わるため、実際は都区内より高くなるかもしれません。

鎌倉という住環境を取るか、これは帰国までは結論が出ないと思っています。

2.アーリーリタイア後~上の子の大学進学まで~

アーリーリタイア時、上の子は中3か高2です。そうなると、会社に行かなくていいからと言って違う街に引っ越すわけにも行きません。ただ、駅近の必要はなくなるため同じエリアで安いところに引っ越すことはできます。

少なくとも高校を卒業するまで、同じ街に住む必要があるでしょう。一方で、アーリーリタイア後は、時間もたくさんできるためやはり住んでいて快適で楽しい街に住みたいと思います。今の自分の歴史ある街という好みを考えると、鎌倉が第一候補。浅草などの東京の下町エリアや文京区もいいなと思っています。でも自然の有無で鎌倉が一番でしょうか。

日本帰国時に住む場所を決める際は、ここまで考えて決める必要があります。

 

ここまでのステージでの今の候補地は、

鎌倉・東京の下町エリア・文京区(但し、第2ステージからは駅近に拘らず家賃の安い駅から遠いエリアに引っ越す。)

となります。

3.アーリーリタイア後~下の子の大学進学まで~

我が家の二人の子供は、年が離れているため上の子が大学3年生で下の子が中学1年生となります。親の考えとして大学生になったら一人暮らしを始めていいと思っていますので、上の子が大学に入った後は下の子の教育環境が住居を選ぶ条件となります。

もちろん、これまでに住んでいた場所にそのまま住むというのもありだとは思いますが、1番と2番のステージが連動していたため東京近郊しか選択肢がありませんでした。この段階で初めて日本全国を選択肢とすることができます。

ただ、下の子の学校の途中での転校もどうかと思うので、切りのいいタイミングは中学生になる時でしょう。小学校の友達と離れ離れになるのは子供は嫌でしょうが、まだ許せるタイミングかなと思います。

日本全国だとすると、

東京か地方か

都市部か田舎か

気候

生活利便性

 といった、今までは検討対象に入らなかった要素で考えることができます。

東京か地方か、都市部か田舎かという点は、東京よりも地方に魅力を感じるが都市部の方がいいというのが今の考えです。リタイア後は東京のゴミゴミした感じよりも田舎ののんびりした環境がいいと思っています。ですが、利便性や子供の教育環境を考えると地方都市の都市部というのが最適な選択肢だと考えています。

次に重要なのは気候です。今現在、一年中温暖なサンフランシスコに住んでいることもあり、やはり暑いより寒い方がどうにかなると感じています。そもそも、沖縄あたりに住まない限り冬はどこも寒いものですし雪の多寡くらいが違いではないでしょうか。それを考えると、夏に快適な北海道が第一候補に挙がっています。札幌でしたら生活利便性や教育環境は申し分なさそうですし、雪への備えも整っていると思います。

何より東京と比べていい点は、家賃が安いこと。鎌倉と同条件で賃貸を探すと、鎌倉で20万弱な物件が札幌だと10万弱で借りれます。この差はでかい。

妻は、金沢などの北陸もいいと言っていますが、夏の平均気温を見ると東京も金沢もあまり変わりありません。その点、サッポロは平均気温で5度低いことになっています。また、交通事情も金沢などだと日常の買い物にも車が必要なイメージですが、札幌市内であれば公共交通機関と自転車でなんとかなりそうです。

北海道の他の地域に気軽に旅行できそうなのもポイント高いです。

ただ、ここで上の子の大学が東京の私立だと少し事情が違います。さすがに私立の学費+東京での一人暮らし費用は出せないため、上の子の通学圏内ということになってしまいます。この場合は、第1、第2ステージで住んでいる街=鎌倉にそのまま住むことになりそうです。

第3ステージでの候補は、上の子供が国立の場合は、

札幌

東京の私立の場合は、

第1、第2ステージで住んでいる街(鎌倉)

となります。

4.アーリーリタイア後~下の子の大学進学以降~

次の大きな変化は、下の子の大学進学です。上の子と同じですが、国立に行った場合は一人暮らしで構いませんので、親の居住地は本当にどこでもよくなります。それこそ、田舎でも。まあ、第3ステージで住んだ町が良ければそのまま住み続けると思いますが。

もし東京の私立に行った場合は、一緒に東京に引っ越すことになると思います。大学卒業までは一緒に住んで住居費の節約でしょう。

購入か賃貸かという問題

一方で、購入するか賃貸にするかという問題もあります。これを考えるにあたっては金銭面のメリットと、柔軟性のメリットを考える必要があります。上記で書いたような、ライフステージに合わせて住む場所を変えたい場合は、明らかに賃貸しか選択肢がありません。まさか、その都度購入するわけには行かないので。

一方で金銭面を考えてみると、一つ前の記事でも簡単に書いた通り、20万円の賃貸と6,000万円の購入を比較すると差がありません。20万円も出せば、分譲賃貸も選択肢に上り賃貸だから家のグレードが落ちるとはならないでしょう。

また、購入で考えなければいけないリスクに災害リスクもあります。アーリーリタイアをする以上、災害が起こり住宅ローンだけを抱えるという再起不能なリスクは取るわけにはいきません。

また、今後人口減少社会と言われている中で、東京の都心3区のようなごく一部の地域以外は確実に人口は減ります。需給バランスが、賃貸を借りる側に有利になることが目に見えています。

金銭面=賃貸と購入は総負担は変わらない

柔軟性=購入だと簡単に引っ越しができない

災害=購入だと災害リスクを負うことになる

人口減少=地方の需給バランス

 この4点から、私は購入ではなく賃貸だと思っています。

結論

以上のマトリックスをわかりやすく表にしてみると、こうなります。

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東京なら鎌倉、東京に住む必要がなくなったら札幌ということですね。

だけど、私立大学に行く可能性を考えると、第1ステージで住む場所がその後第4ステージまで影響します。賃貸かつアーリーリタイアで身軽だとはいえ、最初の選択が後に大きな影響を及ぼしますので、慎重に決めたいと思います。