投資方針の再確認

最近、米国株の投資方針が定まらずふらふらしているため、ちゃんと考えておこうと思いました。

 

日本株については固まっていて、小型成長株投資です。ただし、数値で成長株を測るのではなく、事業の内容、マーケットの状況などを検討して以下のような点を検討します。

1.今後の成長の方法として、マーケットが伸びるのか同じマーケット規模の中で競合のシェアを奪わなければいけないのか。

後者の場合は価格競争、明らかに優れた製品など困難が伴います。また、シェアがある程度まで増えたら、それ以上は増えません。成長が頭打ちになってしまうわけですね。一方でマーケットさえ伸びれば、競合に劣後さえしなければみんな一緒に伸びていけるわけです。

2.海外展開はうまくいっているか。または、現地の有力企業をパートナーにするなどうまくいきそうな方法をとっているか。

やはり今後の日本を考えると、マーケットが伸びる業界というのは非常に限られます。海外市場への進出がうまくいっている企業、または期待ができる場合は、今後も持続的な売上の拡大が見込まれます。

3.その企業ではないとダメなサービスや製品を持っているのか。

いわゆる参入障壁ってやつですね。資本さえあれば誰でもできそうなビジネスは、やはり持続的な成長という点から疑問符がつきます。

4.株価が割高になっていないか

最後にやはり株価の水準は大事です。私は順張りを苦手としていまして、上記に合致する優良企業がマーケット要因、一時的な要因で下げた時に買う逆張りでこれまで上手くいってきました。期待をされていない水準で買うと、その後の一時的な悪材料にも株価は反応しなくなります。一方で、期待されている水準で買うと、その後例え、好決算が出たとしても期待以下だったとして売られることがあります。

そのため、できるだけ期待値が下がって人気薄の時に買いたいと思っています。

5.時価総額は300億円程度まで

1000億円の時価総額を2000億円にするのと、50億円の時価総額を100億円にするのではやはり後者の方が再現性が高いです。少し人気化するだけであっという間に、50億くらいは時価総額はあがります。そして、両者ともリターンは同じです。

ということで、絶対ではないですが、できるだけ時価総額が低い株を選んでいます。ちなみに、大型株は買いません。大型株はどんなに下がっても、そこからの上昇期待値がよくて2倍程度なんですよね。できるだけ期待値の高い銘柄を買いたいと思っています。

 

以上が、日本株を選ぶ上での基準でした。といっても、これらの基準は最初から持っていたわけではなく色々な失敗を重ねて最近たどり着いたものです。

 

米国株を始めるにあたって、まず重視したのは小型株でした。日本でも上手くいったように時価総額の低い株の中で有望なビジネスの会社を探して、マーケットで価値が見直されるのを待つと。ただ、米国市場において、有望なビジネスのUndervalueないい会社を探すのはとても困難でした。

それで次に取り組んだのが、米国高配当株への投資です。タバコ銘柄とか石油銘柄で人気ですよね。でもこれもしっくりきませんでした。高配当で人気な会社はすでに大きくなりすぎていて、これ以上の業績の伸びというのがあまりイメージできません。さらに、リターンの向上に重要な役割を果たす増配についても、配当は利益からくるものなので、利益が伸びないのに増配を続けていたらいつかは頭打ちになります。

今、増配を続けている高配当の株を買っても今後の成長が見込めなければ、いずれ増配も止まるし、配当性向が高まり減配リスクも増えます。

一方で、アメリカ企業であれば大企業であっても、今後の持続的な成長が見込まれる企業はたくさんあります。MicrosoftやAmazonなどですら、持続的な成長機会はいくらでも考え付くことができます。

 

ということで、基本に戻ることにしました。日本株で培った私のやり方の中で時価総額基準のみ取り外して銘柄を選ぼうと思います。今のところは、MSFT、ADP、DIS、Vになります。MSFTは、言うまでもないでしょう。

ADPは以前にも記事にしましたが人事給与ソフトウェア会社です。最近、会社で給与担当を新しく採用したのですが、条件にADPの使用経験ありで探しました。ADPというのは人事給与ソフトとしてスタンダート化していて転職市場でも一つのスキル扱いになっています。さらに、売上も従業員数に応じた月額課金制で、毎年少しずつ値上げがされています。この値上げにあたっては特に同意を求められないので、最初の契約で決まっているのでしょう。ユーザーとしては微妙ですが、株主としてはとてもいい収益構造です。自動化が進んで人の雇用が減ってくると逆風ですが、しばらくはそこまで顕著なこともおきないと思います。一方で、アメリカ経済の伸張とともに確実に伸びる業績です。

DISは、完全にDIS+などの動画配信サービス期待です。もともと良質なコンテンツを持っている上に、自社による配信プラットフォームを構えたら最強だと思うのは間違いでしょうか。特に、今はコロナでテーマパークや映画部門の業績懸念から下げていますが、その強力なコンテンツ力からコロナ収束後には元に戻ると思っています。

そうすると、期待値理論からこれ以上の悪材料に乏しく、今後は好材料しかなくて上げるだけなのではと思っています。

Vは、ADPと似たような評価です。すでに社会インフラとなっている上に、このインフラは経済の伸びと一緒に規模がでかくなるマーケットです。Fintechへの投資も抜かりなく新しい決済手段が出てくるとしても対応していくと思っています。

 

これらのように大企業であっても、今後の成長戦略に納得できる企業を探していきます。

ちなみに、DEOは売りました。確かにアルコールは中毒性があり、不況下でも売上が落ちないと思うのですが、成長という意味では世界のアルコール需要が今後さらに継続的に伸びていくとは思えません。とすると、これ以上は大きくならないマーケットの中で競合からシェアを奪っていく必要があります。実際に、M&Aで世界中の地元アルコールメーカーを買っています。これはこれで一つの戦略だとは思いますが、やはりメインの成長戦略は、その企業の既存のビジネスが伸びていく方が安心して保有できます。